ビアンカ……あぁビアンカ。
たとえ敵が1人だろうと、あとちょっとで倒せる状況だろうと、ガンガンベギラマを放つ豪快なスタンスにキュンです。
MPが切れてイバラのムチで攻撃し始めるのも何だか尊いよ。
しかもキミは今世紀最大のアゲマンさ。
キミと結婚してから、博物館の館長になり、船上カジノではポーカーで大勝! 極めつけに、ただすは本当は王子だったという新事実が発覚した!!
(パパスはグランバニアという国の王様で、つまりその息子であるただすは王子になる。だから今、グランバニアに向かっています)
あぁビアンカ。
道中、険しい山道で無理をし過ぎて倒れちゃったね。
気づいてあげられなくてゴメン。
でも、何の問題もなくて良かった。
熱中症だったのかな?
グランバニアに着くと、パパスの弟が王座に。
パパスの弟「俺は王の器じゃないから、ただす。お前が王様な。ただ、ならわしがあって、1人で試練の塔に行き【王家の証】を取ってこい」
ほんま、ビアンカしか勝たんで!!
このボクが! 王様だって! ハハッ!
バタンッ……
王様たちの前で突如倒れるビアンカ。
えっ? ビアンカ? えっ、えっ? どした? 熱中症?
……メーディーーーーーック!!!
倒れたのが王室ということもあり、すぐに医務室へ。
勇者「テメーこの野郎! もしビアンカに万一のことがあったらただじゃ―」
「えっ?」
シスター「双子。お腹目立たないタイプの人だけど、バッチリ双子」
いや、あんたそんな急に双子言われても、だって結婚したの4時間前……
そんな……ねぇ。 だってあれよ? あの……
シスター「はよ王家の証とってこい」
勇者よりも私自身が話を飲み込めず、あ然としたまま王家の証を取ってくると……
双子。爆誕。
ここまで、何が何だか心ここにあらずでしたが……我が子らの顔を見ると……
…………すいません。
少し………泣く。
名前は、幸せに生きてくれと、男の子が「ろくた」、女の子を「もよこ」にしました。
勇者は心に誓った。
もう母親探しはやめよう。
天空の装備? いらんて。
ただただ幸せな、当たり前の毎日を大切に生きていこう。
そして、
盛大にドラクエのオープニングが流れる中、勇者ただすは王となった。
街を巻き込んでの宴!!
酔って笑って、もう冒険はおしまいだ。
王である前に俺は2児のパパだよ。
喜びとともに眠りについた勇者、改め、王はは、深夜に目を覚ます。
みな、飲み疲れ、床で寝てる。
でも……妙だ。
静かすぎる……
ビアンカの元へフラつく足を向ける。
階段を登り、寝室に着くと……
いない! 誰もいない!!
ベッドの下からシスターと生まれたてのベイビーズの鳴き声が!
勇者「シスター! ビビビッ! ビアンカは!?」
シスター「ビアンカさん……魔物にさらわれた……。このさらわれ方はあなたの母親マーサ様のときとまったく同じ、パターン青です。ビアンカさんは魔物の気配を感じると子どもと私に『隠れて絶対に出てこないで』と、うぅ……」
酔いならとうに冷めたわ。
……許せねーよ。
しかも、母親も同じだと。
ただすの中に、ハニカムビアンカの顔や、パパスがどんな想いで母親を探していたかなど……感情がスコールのように流れこむ。
駆逐してやる……魔物なんて!
ろくた&もよこ「「ふぇーーんえーーん」」
はっ!
違う! 今は怒りに囚われてるときではない!! ビアンカを! 二人の母ちゃんを取り戻さなくては!!
ちくしょー!! 俺も何舞い上がってたんだ!
王様だぁ!? 勇者だぁ!!?
うるせーよ! 俺は1人の男だろーが!! 絶対にビアンカを取り戻す!!
はい。
てなわけで、大変なことになりました。
結婚してからの怒涛の4時間を、私の文章力でまとめるのは不可能でございます。
それぐらい、濃密且つ劇的な展開が続いており、思考回路はショート寸前。
マジでドラクエ、密すぎない?
こんな濃縮されたストーリーを小学生のうちに経験していたら、中学生にして親の気持ちのわかる優しい子どもになっていただろう。
次回!
ビアンカの真の力が解放される?!
ドラクエⅤ 〜天空の花嫁〜 ビアンカ奪還編
みてね♡
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